Apple
自分の人生に最大の影響を与えたのは間違いなくAppleだ
何の根拠もなく自分にも何かが出来ると錯覚させてくれるだけの圧倒的な美しさとパワーがある
今は亡きSteve Jobs氏への尊敬と感謝の念が私の人生の糧だ
Appleとの出会い
地方転勤で暇を持て余してた頃にパソコンでも買おうかと思った。 デザインの仕事をしている親戚から絶対にMacintoshが良いと勧められた。 特に思い入れがある訳でも無かったので勧めのままにMacintoshを買うことにした。 因みにそれまでシャープのワープロ「書院」でパソコン通信は既にやっていた。 まだインターネットが普及する前、ダイヤル回線でしかも従量制だった時代だ。 ズブの素人なのでオールインワンタイプに決め、AppleのPerformaシリーズを買った。 身近に教えてもらえる人もなく、完全自力の手探りのスタートだった。 OSは漢字トーク7.5、ブラウザはネットスケープナビゲーター1.0が付属していた。 16MBのSIMメモリが47,000円もしたと言って信じてくれる人が居るだろうか?
早くもMacの洗礼?
買ってすぐにアナログボードの故障か何かで画面が真っ暗になり使えなくなった。 当時のPerformaホットラインは電話が激混みで全く繋がらない。 連絡がつくのに1週間、修理に1ヶ月かかった。 何も知らずにこんなものかと思っていたが、今思えば恐ろしいサービス体制だったと思う。(笑) そして程なくして自分のMac人生最大の試練が訪れることになる。 パソコン通信の仕方が分からず、大量の取説はあれど答えを見つけられない。 前述の通りパフォーマホットラインは全く繋がらない。 パソコン通信とインターネットではプロトコルが違うなんて知る由もなく、インターネット接続用ソフトのInternet Connect PPPを使うものだと思い込んでいた。 IPアドレスの意味も分からずに192.168.000.001の番号が違うのだろうと考えた。 それからパフォーマホットラインに繋がるまでの1週間毎日4時間以上、この番号を1番ずつ変えて接続を試みた。 勿論仮に全ての番号を試してもパソコン通信には絶対繋がらないことは言うまでもない。(笑) やっとパフォーマホットラインに繋がって、パソコン通信はクラリスワークスでやると知った時の脱力感は筆舌に尽くし難い。 だがこの時の何が何でも自力で解決してやろうという気迫と執念は後のMac人生に於いて最大の宝となった。 この時の難題に比べればどんな問題でも容易く、実際自力で解決できないことは殆ど無かった。
Macintoshは凄い
何故にここまでMacにのめり込むことになったのかよく分からない。 もしかすると最初にDOS/V機を買っていたとしてもやっぱり同じ様にのめり込んでいたに違いない。 でもMacを知れば知るほど、当時のWindowsとの対決構図の中でその先進性や洗練さは圧倒的に輝いていた。 自分には芸術性の欠片もなく、絵を描く訳でも、音楽を奏でる訳でも、何でも無かった。 でもMacはワープロや表計算ですら洗練され使いやすかった。 シンプルで統一感のある操作性が本当に本当に凄かった。 これでどうして世界を制覇できないのかが全く分からなかった。 と同時に絶対に世界を制覇できると確信していた。 後にアップルが時価総額で世界一の企業になった時も何の驚きもなく当たり前だと思っていた。 むしろここまで揺るぎない確信があったのになぜ株を買わなかったのかが悔やまれる。(笑)
いつかMacintoshを使って働きたい
どんどんMacに心酔していく日々。 Macという素晴らしいプラットフォームには素晴らしいソフトが一杯あった。 そんな中でもNow Up-to-Date & Contactというユーティリティ?ソフトが特に好きだった。 カレンダー、予定表、アポイント、住所録、等々を管理するソフトだ。 いつかコイツを導入している企業で働きたいと、冗談とも本気ともつかない願望があった。(笑) 今はOS標準の機能としてカレンダーがあるからこういうユーティリティ系ソフトは殆どない。 今でもMacintoshで仕事をしたいと思っている。 業種によっては当たり前にMacintoshを使う世の中になってしまったけど、アート系から一番遠いトコロに居る自分には羨ましい限りだ。 だがもう直ぐこの夢が実現する。 半生以上を我慢してきたけれど、もう好き勝手に生きることにした。